【不思議な光景】フランスの彫刻家による体のほとんどの部分が欠けているブロンズ像のメッセージ

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みなさん、ボンジュール!

このブロンズ像をご存知でしょうか?

体のほとんどの部分が欠けていて、その向こう側が見えてしまっています。さっきまで全体があったけど、風、もしくは光が当たってその部分が抜け落ちてしまったかのような不思議な光景です。

ブロンズ像の作者について

このブロンズ像はフランス在住の彫刻家、ブルーノ・カタラーノ(Bruno Catalano)さんの作品です。彼は1960年モロッコに生まれましたが、12歳のとき家族とフランスに移り住み、現在はマルセイユに暮らしています。
20年もの間彫刻を続けており、大きな作品を作るときは芸術鋳造所で他の人と協力して作ります。

Bruno CATALANO opens his studio

彼は旅という普遍的なテーマの中で作品作りを続けています。ブロンズ像の見えない体の部分は、世界市民(人種や国籍を超えて地球を自分の国として考えるということを表しているとのこと。

カタラーノ氏は次のように言います。「私はよく旅行しましたが、12歳のときにモロッコを去りました。そのとき自分の一部がなくなって、二度と戻ってこない感じがしました。

そして長年船乗りとして生活してきたので、私はいつも毎回異なる国や場所を訪れ、離れていきました。それは全ての人が経験するプロセスだと思います。
これは人生で何度か起こり、もちろん誰もが自分の人生で二度と見つけられない欠片があるように感じているはずです。

だから、この彫刻の意味はすべての人で異なる可能性がありますが、私にとってこれは世界市民を表しています。」

世界市民(world citizen)とは

2014年に行われた UNESCO World Conference on Education for Sustainable Development (ESD)による、世界市民の核をなす3つのグローバル・コモンズ(地球的公共財)は以下の通りです。

・私たちの地球は私たちの唯一の故郷であり、保護する必要がある。

・グローバル平和という発想は、非物質的な価値を持つ、目には見えない文化財である。

・すべての人間は平等である。

参照:fostering global citizenship

「世界市民」の概念は、国連が近年積極的に唱えている新しい考え方の一つです。
どこにいても地球社会に参画し、その市民としての責任感を持って行動する人々のことを言います。どこに生まれ、どこに生きるということは一切関係なく、また何かの組織に認めてもらう必要もありません。

つまりは

“Think Global, act Local.”

ができるひとのことです。

どこで作品を見られるの?

カタラーノ氏の住むマルセイユのほか、現在パリ、ニューヨーク、ロンドン、ベニスなどの世界の大きな都市のギャラリーに展示されています。

フランスに現在展示されているギャラリーはこちら

 

その他ギャラリーの情報、作品の写真は公式サイト

公式サイトにはたくさんの作品が掲示されていて、見てるだけで楽しめますよ。

 

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