
パリに来て、高額の授業料を支払い語学学校に通おうとしている人はちょっと待ってください!
パリの市民講座は、4ヶ月270ユーロという破格で毎週4回各2時間の授業を受けることができるんです。
パリの市民講座とは、フランス語だけでなく格安で工芸品、応用芸術とコミュニケーション、ITおよびWebの職業、一般教育、環境、外国語、管理職、健康と社会、産業技術を習う事が出来る市民講座です。
パリ市が運営しているので、技術のある先生から安い値段で習えることがなによりもの魅力です。
この記事では、パリで一番安くフランス語の授業を受けれるパリ市民講座の申し込み方のコツと、その内容、お得に教材を手に入れる方法について書いていきます。
格安語学学校について
私はフランスに来たての頃、この市民講座の抽選に落ちてしまったので格安語学学校の中でも比較的安い学校を探して通いましたが、それでも4ヶ月で1,000ユーロほどでした。
高い値段を払ったからといって良い先生に巡り合えるかどうかは運です。4ヶ月間で3人の先生から教わりましたが、そのうちの2人はお世辞にも良い先生とはいえませんでした。
格安語学学校とパリ市民講座両方に通った経験から言うと、断然市民講座をおすすめします!
私が1回落ちてしまったように、この市民講座は先生の質が良く安いということで毎回応募殺到するので、次のポイントを抑えておきましょう。
申し込み時のポイント
申し込みはこちらから。
講座は一度に3つまで応募できるので、近いレベルで昼の授業か夜の授業か、週2回か4回かの条件から3つ選んで応募するほうがいいです!(例:A2昼週4回、A2夜週2回、B1夜週4回)
応募時、自分でレベルを選んで申し込むのですが、どんなレベルでも応募が通れば初日にテストと面接を受けてちゃんと自分の合ったレベルのクラスに入れてくれます。
私はどうしても夜、週4回のクラスに入りたくて(できればA2)、3つの選択肢をA2夜週4回、B1夜週4回、B2夜週4回にしました。そしてB2レベルに当選してしまったので、初日のテストが難しくて大変でしたが、面談でA2のクラスに入りたいことを伝え、A2のテストを受けさせてもらえました。人数が多すぎたら無理かもしれないと言われましたが、無事A2クラスに入れてもらえました。
運がよかっただけかもしれませんが、最初からあきらめるよりまし。
最初のオリエンテーション時はコロナウイルスがフランスに入ってきたばかりの頃だったので、中国、香港、台湾、韓国、イタリアに14日以内に行った人は14日間帰国から開けてから来てくださいと言われました。子供たちも利用する学校なので、椅子や机の使い方などについても注意がありました。
テストが終わり、1日開けて同じ時間に集まり、レベル別にクラス分けされた部屋に行くことになります。
落ちてしまっても
抽選に落選しても、学校に直接行き「空きがあったら授業を受けさせてください」というと、参加させてもらえる場合があります。先生たちはみんな良い人で、門前払いということはないはずです。
最初の1週間授業にいなくて、突然クラスに現れた生徒はちらほらいました。

どうしても受けたい人はがんばってみてください!
授業の様子
私が通っていた13区の学校は昼はフランスの子供たちが使うので、親たちのお迎えが終わってから、講座を受ける大人たちは18:30ころにガードに呼ばれて中に入れます。
授業料の支払いはネットのカード決済で2週目の終わりに徴収されました。
クラスの国籍は、東アジア人は私と中国人が1人、ウクライナ、インド、ポルトガルから来た人は少し多く、その他、ロシア、キルギス、カナダなどとても多国籍でした。人数は全部で25人くらい。年齢はバラバラで、下は23歳から上は45歳までいました。
スペイン語を話す人が多かった(積極的だった?)のですが、スペイン語訛りのフランス語はとにかく聞き取りずらかったです。それでも全てを理解している先生はやはりすごいと感じました。
前期の授業のA1クラスから繰り上がってきた生徒は3人で、それ以外は新しく参加した生徒のためレベルはバラバラ。自己紹介もたどたどしい人から、ペラペラと話す人までレベルの開きは大きいように感じました。
教材について
教材は指定されたものを各自で用意します。私たちのクラスはEDITO A2とexercices de grammaire A2を指定されました。
この参考書や問題集が本屋さんで見つからなくても、hachettefle.comで最初の数ページだけ無料のPDFを見ることができます。プリントアウトするか、データ通信できるipadなどがあれば(オンラインでしか見れない)授業でも本を買うまでの間は問題なく使えそうです。スマートフォンの小さい画面だと、見辛くて使いづらかったです。
コロナの影響で...
残念ながらコロナウイルスの感染者がフランスで爆発的に広まった影響で、飲食店や公共施設だけでなく全ての学校が閉校となってしまったので、現在は授業を受けることはできません。
でも、先生が教材の進め方や、コロナ に負けずがんばろう!という内容の長文メールを送ってくれました。作文を作った人はメールで添削もしてもらえます。(本当に良い先生!)
先生からの長文メール
後期の授業が始まった2月26日からコロナの影響で閉校になる3月16日までしか授業を受けれませんでしたが、クラスのみんなのレベルに差はあれど、いろんな国籍の人のそれぞれの意見がおもしろくて好きでした。
先生も、言ってること全てを理解できるわけではないけど、教え方がうまく、ひとりひとりの声をちゃんと拾ってくれる本当に素晴らしい先生でした。
授業がなくなってこんなに悲しい思いをしたのは初めてかもしれません。
一人でフランス語の勉強を続けるのはおもしろくないし他のことをしたくなりがちですが、先生の長文メールを糧にこれからも頑張ろうと思います。
パリの市民講座を受けられるチャンスは年に2回、前期と後期しかありません。
間違いなくパリで一番安く、しかも素晴らしい環境で授業を受けられるチャンスですので長期滞在する予定のある方はぜひ挑戦してみてください!