フランス(パリ)を歩いていると、フランス人の太っている人の少なさ、スタイルの良さに目が行きます。
アメリカにいた頃は大人の半数以上はお世辞にもスリムとは言えない体型をしていたので、初めてパリに来た日は同じ白人、黒人でもこんなに違うのかと驚いた記憶があります。
この記事ではフランスに住んでフランス人家族と一緒に3食を共にした私が考察した、フランス人が太らない理由について書いていきます。
フランス人の食生活
フランス人が太らない秘密は、その食生活にあります。
フランス人て何食べてるの?毎日フランス料理?って思う人もいるかもしれませんが、フランス人彼氏の実家にお世話になって1日3食一緒に食べた経験から言うと、毎日の食事はとても質素です。
朝食
バゲッドにバターとジャムやチョコレートクリームなどを塗って食べます。朝一に近所のパン屋さんで買ったバゲッドなら、外はカリッと、中はもっちりしていて、バターとジャムが絶妙にマッチしてすごくおいしいんです。フランスに来たらぜひ試していただきたいものの一つです。食パンやシリアル、甘いパンを食べる時もあります。
日本の家庭のように朝ごはんのために料理することはなく、各自が食べたいものを準備して食べる感じです。
一度、目玉焼きやベーコンなどの朝ごはんを用意したら、朝はしょっぱいものは食べないと言われました。甘いものの方がエネルギーになるんだそうです。(本当に?)
昼食
外で働いている人ならお昼は会社から支給されるチケットレストランというチケットを使って近くのレストランで食事をします。健康に気を使っている人であれば、ファーストフードや脂っこいものを避けた食事を選びます。
家では、スーパーに売られているハンバーグを焼いてハンバーガー用のパンに挟んで食べるホームメイドハンバーガーがメインになる時が多かったです。
この時、ハンバーガーが出来上がるまでプチトマトや人参を前菜として食べます。ワインも少し飲みます。時々フライドポテトもついてしっかりとエネルギー補給するイメージです。
夕食
オーブン料理がメインになることが多かったです。オーブンで野菜と一緒にじっくり焼かれた鶏肉料理は絶品でした。
他にも、キッシュ、ピザ、グラタンがオーブンで焼かれてメインとして出されました。
メインだけでなくパスタやご飯なども大皿に盛られて、各自が好きな量をとります。それぞれの料理の量は特別に多いわけでもなく、自分の分をとるときに遠慮してしまいがちでした。
ここでもバゲッドは登場し、お皿に残ったソースなどを絡めて食べます。
このときフランス人が大切にしているのは、家族が一緒に話をしながらテーブルでご飯を食べること。ワインを飲んで今日の出来事などを話しながらゆっくり食べると、食事が終わるまでだいたい1時間くらいかかります。
最後にはチーズを食べたり食べなかったり。ゆっくり食べるからか、量が多くなくても満足感がありました。
太らない秘密は夕食にあり
私の育ってきた環境では、3食のうち夕食を一番しっかりとお腹がいっぱいになるまで食べていたので、「それで足りるの?」くらいしか食べない体の大きいフランス人たちが心配になっていました。しかし、ゆっくりと会話とワインを楽しみながら食べるとお腹がいっぱいになるまで食べなくても大丈夫なんです。
夕食だけでなく、家族が揃う休日は昼食もテーブルに落ち着いて座ってゆっくりと食事を楽しみます。
特別にカロリーの低いものを食べているわけでもないのに太らない理由は、彼らの夕食の摂り方にあったのです。ケータイを見ながら急いで食べたり、テレビを見ながらぼーっと食べたりすることはなく、食事の時間は食事だけをします。食事が終わると、テーブルの上からは食べ物がすべて片付けられます。
食事の時間とそれ以外の時間をしっかりと分けられている印象でした。
小腹が空いたら
運動はしないがタバコを吸うフランス人
フランス人は特別な運動をしませんが、たくさん歩きます。
この毎日の運動は、彼らがスリムになる傾向がある理由の一つです。ヨーロッパの都市で車を所有することは困難です。その結果、都市に住む人々はたくさん散歩をします。そして、フランス人が歩くとき、食べたり、カップでコーヒーを飲んだりしません。
私が気づいたもう一つのことは、この国で禁煙ゾーンを見つけることは事実上不可能であることです。喫煙は、カフェに座ってコーヒーを飲むのと同じような生活様式のひとつで、どこでもタバコを吸っています。
コーヒーとタバコが食欲を鈍らせることで、フランス人はスリムでいられるのかもしれません。もちろん、喫煙は不健康であり、ダイエットの方法として用いるには良い方法ではないことは周知の事実ですが。