【随時更新】現地から見た新型コロナウイルスの影響とフランス人感染者が増えるわけ

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新型コロナウイルスがヨーロッパに上陸してから物凄い勢いでフランスでも感染が広がりました。

この記事では、コロナウイルスが上陸する前からパリに住んでいた私が、学校やレストランが閉鎖され、各国へのフライトもキャンセルになってから現在までのフランスの様子をお伝えします。

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マクロン大統領のテレビ演説

3月12日に、マクロン大統領が新型コロナウイルスに関するこれからの方針をテレビ演説で発表しました。

もっとも免疫力が低い70歳以上の高齢者は自宅待機。今は感染拡大の初期段階にすぎない状態なので、国民の健康を最優先とし、保育所、小中学校、大学は次の政府の通知が来るまで閉鎖。公共交通機関の営業は続けるが、移動は最小限にするように勧告しました。

経済対策としては、コロナの影響で困難な状況にある企業の保証や、3月分の納税を延期する措置も取られました。

3月14日 ついにステージ3へ

フランス政府は、国内の新型コロナウィルス流行の加速度的な感染拡大を受け,ステージ3の引き上げを行いました。

発表によると、14日24時から、新たな指示があるまで、スーパーマーケットなどの食料品店、薬局、ガソリンスタンド、銀行、タバコ・新聞販売所といった国民生活に必須のものを除き、全ての商店(飲食店、文化施設、クラブ、動物園、植物園など)が閉鎖されます。

教会、モスク、シナゴーグ(ユダヤ教の教会)は開館されますが、集会や礼拝は延期です。

フィリップ首相は、移動を少なくし、都市間の移動を避けることを求めています。集まるのを最大限避け、家族や友人との会合を制限し、公共交通機関は、職場に向かうのに必要な場合のみ利用することを求めています。 また、必要な買い物、運動、投票等を除いて、外出しないでほしいと述べました。

公共交通機関は維持するとされていますが、間引き運転がなされます。現在メトロは80%の運行ですが、だんだん50%に運行率が下がってくるとのことです。

フランス人の反応

実はルーブル美術館はこの宣言の前に閉館を決めていました。その理由が、ルーブルに勤める職員が毎日世界中から押し寄せる観光客からの新型ウイルス感染を懸念して勤務を拒否したことからです。

電車のストライキもそうでしたが、フランス人の働かないことに関する行動力にはすばらしいものがあります。

しかしコロナにも負けず元気に活動する黄色いベスト運動と、感染拡大を防ぐための集会を禁止にしたことについての反対デモが、なんだか根本の意図を理解していなくておもしろかったです。そりゃフランスで感染者増えるわけだわ。

3月17日 ゴーストタウンへ

政府は17日にパリ首都圏を封鎖して地方への移動を制限、午後6時以降の外出も認めない方針です。期間は2週間以上になる見込みで、食料品店や薬局も営業時間を短縮。店舗前に軍を配置し入店する人数を制限するとのことです。

マクロン大統領は、新型コロナウイルスの感染拡大を阻止するため、17日正午からヨーロッパ連合(EU)とシェンゲン圏の境界が30日間、閉鎖されると発表しました。従ってEU非加盟国とEUとの間の旅行は30日間停止されます。

国内の移動も制限され、必需品の買い出しや受診、テレワークが困難な人、軽い運動を除く外出以外は、証明書が必要になります。

10万人の警察と国家憲兵隊が各所に派遣され、フランス全土で検問され、違反した場合は現状38ユーロの罰金がかせられますが、近く135ユーロまで引き上げられる予定です。

経済面に関しては、税金、社会保険料支払いの延期、銀行の貸付返済期限の引き延ばし、危機に瀕する小企業に関しては、税金、社会保険料、水道、ガス、電気代、賃貸の支払いも延期。また、失業者、手工業者、起業家、商人のための国による連帯危機の設立についても言及しました。

22日に予定していた統一地方選の第2回投票も延期を発表しました。

マクロン氏はまた、フランスがウイルスとの「戦争状態」にあるとの認識を繰り返し強調しました。

パリの様子

スーパーマーケットは外にまで人が並んでおり、日用品はトイレットペーパーを始めほとんどのものが品薄状態。スーパーやパン屋さんには人がいますが、そのほかの場所はがらんとしていて、ゴーストタウンと呼ばれてもおかしくありません。

電車にも、いつもなら満員になって座るのも難しい時間帯でもほぼ誰もいませんでした。

3月16日 朝8:30頃のメトロ

ここまでがらんとなる前の電車内で、ビニール手袋とマスクをしているフランス人を見かけたことがあります。フランス人がマスクをつけ始め、ビニール手袋までしているのを見ると、いよいよこの国やばいんじゃないかと不安になります。

なんせフランス人は、コロナが流行る前は食事前の手洗いはほぼしない文化ですから。

普段マスクしてる人はアジア系の人しか見たことがありませんでしたが、最近はアジア系以外の人もマスクをしているのを見るようになりました。

3月18日

今日はすごくいい天気でした。小鳥がさえずり、窓を開けると暖かくなって出てきた虫が入ってきたりと春を感じる気持ちの良い空でした。

スーパーに行ってみると、2日前と比べると人はだいぶ減りましたが、まだまだ商品棚はガラガラのところがありました。

外出には証明書が必要でみんな携帯でダウンロードできる証明書をもっていたのに、今日から外出証明書は紙でないといけなくなりました。理由は携帯には菌がたくさんいるかもしれないからとのことです。

この証明書を所持していない外出者の罰金は現在135ユーロですが、近く370ユーロまで値上がりするとのことです。

私の家の近所でも夜には住人同士で拍手や歓声をあげて、医療従事者を讃えていました。このSNS上での呼びかけに賛同して行われた窓やベランダなどからの拍手は、毎晩20時に行われます。

3月19日

19日本日は、フランスに滞在する外国人の持つ全てのビザに対して、延長の処置が取られました。このビザの延長は次の連絡があるまでの期間です。

今日もすごく良い天気で、日中は窓を開けっぱなしにしてました。ガイックはベランダの土いじりを楽しんでました。

夜8時の新型コロナウイルスと闘う医療従事者さんに送るエールでは、どこかの子供が「みんながんばろう!また明日ね!」と言っていたのがとても可愛かったです。

3月22日

今月17日から原則外出が禁止され、生活必需品の買い出しなど必要不可欠な理由以外の外出が禁止されています。
しかし、フランス内務省によりますと、これまでにおよそ87万人が街頭などで警察から聴取を受け、外出の証明書を紙媒体で持っていなかった、記入されている内容が不十分だったなどの理由で、不必要な外出だとして3万8994人が罰金を科されたということです。

ちなみに今の罰金額は135ユーロです。

スーパーのレジでは銀行の窓口のように透明なプラスチックの板が設けられ、小さく開いた穴から商品とお金の取引をしていました。

私のアパートのエレベーターには、「お年寄りや、病院に勤めている人、子供の世話が大変な人の代わりに買い物にいきますよ!」という内容の張り紙がしてあって、こういうときに助け合えるフランス人の暖かさに嬉しくなりました。

3月25日

3月25日、外出禁止令があと6週間延長するとか言われてるみたいです。この良いお天気の中あと6週間も外出禁止なのはさすがにつらすぎます。。

二人以上で買い物もできないのも、しかたないですがおもしろくありません。
外出の条件はさらに厳しくなり、気分転換やスポーツの為の外出は1日1回 、最長1時間 、自宅から1km未満であること。外出許可証に出発時刻を記入することが必要になりました。

少し前からですが、フランス政府のコロナウイルス予防のCMが流れるようになりました。手話つきのCMの内容はシンプルで、手を洗う、他者と距離を取るなど基本的な予防策の他にお年寄りや障害者を助けましょうというもの。

交通機関はパリ→成田の直行便が一部の日程を除いて、欠航になりました。

JAL 3/25運航,3/29~4/23は週7往復とも欠航jal.co.jp/jp/ja/info/202

ANA 3/25, 27, 28運航,3/29~4/24は週7往復とも欠航ana.co.jp/ja/jp/topics/n

AF パリ→成田便:3/24, 26, 28運航 成田→パリ便:3/25, 27運航airfrance.co.jp/JP/ja/local/re

4月1日

4月1日現在、相変わらず外出制限が続いてます。スーパーで買って自分で作れる料理には限界があるので、どうしてもラーメン食べたくなります。

ラーメン食べたいし、焼肉食べたいし、温泉入りたいし、セブンイレブン行きたいし、ダイソー行きたい。インスタの「#ラーメン」を追っては自爆してる毎日です。

実は30日にモスクワ経由で帰国の予定でしたが、急激な感染者数の増加に伴い私が感染源になる可能性が高くなったため、自粛しました。

ワーキングホリデービザが終わるので本来なら不法滞在になってしまいますが、3月16日の時点で滞在ビザが切れているひとは最大180日間有効期間が延長されたため、コロナが終息するであろう夏頃まで滞在できそうです。

居住許可の有効期間について(Communiqué-de-presse-MM-CASTANER-et-NUÑEZ-Durée de validité des titres de séjour - 18 03 20)

4月5日

オリンピックが中止になってから、日本でも感染者が増えてきましたね。感染が広がっているきっかけがオリンピックの中止なのはおかしい気もしますが…

日本人はいつまで満員電車に乗り続けるんでしょうか。こんなに世界中で先例があるのに日本人だけ大丈夫って本当に思っているんでしょうか?マ国民にマスク2枚を配る総理は世界中で失笑ものです。

フランスでは実施中の外出制限について、これまで紙版のみが認められていましたが、6日から電子版の運用が始まりました。

電子版証明書は、以下リンク先(内務省HP)に必要事項を入力・送信すると作成できます。電子版証明書はQRコード付きPDFファイルで、検問を受けた際には携帯電話等の画面上にQRコードを表示し、提示することで対応することができます。

もし、日本でも外出制限が出てレストランが全て閉店になったら、スーパーからなくなるのはトイレットペーパーだけではありません。他に小麦粉、パスタ、食パンなど主食になるものはなくなるのが早いので、家族が多い家庭は少しずつ備えてもいいかもしれませんね。

4月12日

4月12日

最近、ガイックの遠い親戚がコロナで亡くなりました。

危機感を持つために見て欲しいのが、日本で活躍されているフランス人記者のツイートです。

Financial timesによると、フランス、イタリア、スペインの日毎の死亡者数の増加が治まってきていますが、アメリカ、イギリスはまだ増加傾向にあります。

フランスのコロナのピークは過ぎたと思ってもいいのでしょうか?

4月26日

マクロン大統領がテレビで新型コロナウィルスに関する演説を行い,5月11日まで外出制限措置を期間延長する発表をしました。

ここ数日、患者数減少等の希望が見えてきましたが、医療施設は引き続き飽和状況にあり努力を継続する必要があります。5月11日(月)までは、今と同レベルの厳しい外出制限が維持されます。

5月11日からは

  • 託児所と小中高校は段階的に再開。高等教育機関は夏までは引き続き遠隔での開講。
  • レストラン、バー、映画館、博物館等は引き続き閉鎖され、イベントや集会などは7月中旬までは禁止の予定です。
  • 衆用マスク(masque grand public)を全ての国民に配布する
  • 今後15日以内に「5月11日」後の計画が発表されます。
  • EU国境は新たな9月ころまで閉鎖継続予定。

マクロンさんは1世帯2枚じゃなくて国民全員にマスクを配ってくれるんですね。

しかし、今でもマスクをしている人を見るのは6割くらいですから、フランス人が全員マスクするとは思えません。

最新情報

8月に入り、夏頃には落ち着くのでは...?と期待をしていましたが第二波が来ていると言ってもいい状況になっています。

フランスの新型コロナウイルス新規感染者は8月14日、3日連続で2500人を超えました。首都パリと港湾都市マルセイユは感染リスクが高い地域として宣言され、新規感染者数の7日平均は2041人に増加。過去2週間で倍化し、ロックダウンのさなかだった4月20日以降で初めて2000人を超えました。

感染拡大に伴い、パリ当局はマスク着用が義務付けられるエリアを更新し、当初は除外されていたシャンゼリゼ通りを含む市内全体が対象となっています。

フランス人はマスクをつけるようになりましたが、夏のバカンス中、観光地は人でいっぱいでした。

私たちはコルマールというフランスの東部、ドイツとの国境沿いに程近いアルザス地方の都市に行って来ました。街全体が絵本の中のようで移動するだけでわくわくするし、何より景色とワインが最高でした。ぜひまた行きたい...!

地方だからか道を歩く時はマスクをしていない人がたくさんいました。店に入る時だけマスクをつけます。意味あるの?と思ってしまいました。まぁ、ルール上はいいんだけど。

しかし、地方都市の人々はパリやマルセイユからそういった人が来るのをよく思っていないようで、私のフランス人の知人はレストランで「どこから来たの?」と聞かれ「パリ」と答えると、「じゃあパリに帰れ」と言われたそうです。

現在の累計の感染者数は21万2211人。

感染者は増えていますが、入院者数は引き続き減少。

集中治療室(ICU)で治療中の患者も367人に減少。3月中旬以来の低水準となり、ピークだった4月8日の7148人の約20分の1となっています。

死者数は、累計3万0406人です。

フランス人の感染予防

今は手洗い、殺菌消毒をするようになりましたが、それでもうがいはしません。

日本では予防のために外出の際は全員がマスクをするという意識がありますが、こちらはもともと病気になったらマスクという考えです。学校が閉鎖される前(3月始め)の話ですが、マスクをしていると「それは自分のためのマスクか?私たちのためのマスクか?(自己防衛か、感染防止か)」と聞かれ警戒の目で見られました。

しかもビズ(頬にキスをする挨拶)を控えるようになったと言っても、とても仲の良い人と会ったときはビズしてしまってます。フランス人の宿命でしょう。

この習慣の違いが感染者が爆発的に増えるかどうかの違いになるのではないでしょうか。

まとめ

日本でもコロナ感染者数は増えてきていますね。

同時に日本人が強く持つ同調圧力というか、排斥主義というか、コロナがらみのいざこざもニュースで目にします。

敵はコロナで、人間同士で争っても意味ありません。

焦る気持ちはわかりますが、コロナ感染者を指差して差別するなんて悲しいことは起こりませんように。

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